大阪の代表的な繁華街・道頓堀にほど近い心斎橋ヨーロピアンビルは、1985年竣工のテナントビル。肉料理専門店や居酒屋といった飲食店を中心に5つの店舗が入り、夕刻を過ぎた頃には多くのお客さんでにぎわう。
日本テクノのサービスを導入したきっかけは2022年8月に発生した停電事故だった。
「キュービクルに小動物が侵入し、2日間も停電しました。水道であれば屋上に設置したタンクで復旧まで時間を稼ぐことができますが電気はそうはいきません。また冷蔵品を扱う飲食店への賠償も発生してしまい、電気設備の保守の大切さが痛いほどわかりました」
そう当時を振り返るのは、このビルの管理を請け負っている大野通治さん。事故を機に電力会社から日本テクノを紹介され、まずは保安サービスを導入した。
「対応も早く会社の規模も大きいので安心して任せられると感じました。この事故では電気設備一式を入れ替えました。その工事もまとめて日本テクノさんにお願いできたのです」。工事業者を探す手間なども省けありがたかったと大野さんは言う。
エコテナントの導入は事故後の処理も終了した翌2023年4月。担当営業から説明を受け、十分メリットがあると判断して採用を決めた。
それまでテナントへの請求業務をしていた経理担当者は「大阪の人は金銭にシビアなので、しっかりした数値明細のある電気料金を請求できるようになって安心した」と話す。さらに検針、計算、請求などの手間がなくなったことも大いに助かっているという。「事務処理をしているオフィスはこのビルと離れています。自動車で来ると繁華街のため、なかなか停められません。現地まで足を運ばなくて済む分、別の業務に時間を割けるようになりました」。
夏には電気料金の値上がりもあったが、請求内容の明細があるため苦情もなかったという。今後は水道メーターの検針自動化も検討する。テナントに安心して利用してもらえる環境を整えながら、業務効率化を図る。